『たろうのひっこし』
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2019-03
自分の部屋が欲しいというたろうに、お母さんがじゅうたんを持ってきて、このじゅうたんをひろげた所がたろうの部屋だと言うところから始まるこのお話が、幼い頃の私は好きだった。
こたつの下に敷くぐらいの敷物を持って、家の中をうろうろと、たろうの真似っこをしていた記憶がある。
今もその続きをしているようなところがあって、公園に行くかもしれないときは、小さなレジャーシートを持参する。
何なんだろう、あの敷物一枚でその場所が自分のものになる感覚は。
ちょっとお借りしますねという感じで、敷物一枚持って好きなところを転々と。
たろうの生き方は、何だかとても今っぽい。
もうすぐ、お花見シーズン。この絵本が読みたくなる頃です。
「たろうのひっこし」 村山桂子 堀内誠一