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雪と俳句

2021-01


のんびり綴ってきたこの連載も最終回。
10年分の日記をさかのぼってみてあらためて思いました。もしもあの時、旅先であの本屋さんに行っていなかったら。もしもあの本屋さんがあの本を置いてくれていなかったら。ほんの少しずつかもしれませんが、私の人生は今とは違ったものになっていたんじゃないかなと。少なくともこのアパートメントに住むことにはなっていなかったと思うのです。
最終回は2020年の初め、ビブリオアパートメントに住み始めて一年が経った頃に出かけた名古屋旅。住人さんおすすめの本屋さんに行ってみることにしました

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2020年2月某日
車で名古屋に向かう。三重あたりで山が見えた。山にうっすら粉砂糖をかけたような雪がきれい。12時前に到着し、まずは腹ごしらえということで、お蕎麦屋さんに行った。和菓子屋さんの両口屋是清が近くにあったので行ってみる。二階でお茶もできた。椿餅、難波津(なにはず)の生菓子をいただく。そのあと、少し車を走らせて、ビブリオアパートメントの住人さんオススメの本屋さんの千代の介書店へ。噂通りの本のトンネルが圧巻。おしゃべり好きな店主さんとお客さんの話がAMラジオのように店内に響いてとても心地よい。いろいろ迷った末に俳句の本を買うことにした。店主さんは「俳句の本売れないんですよね。でも好きな人もいるんじゃないかなと思って並べてるんです。俳句はいいですよね。」と話してくださった。その後、岡崎に住んでる夫の弟と合流し、晩ご飯。何となく入った居酒屋は安くて美味しかった。名古屋は何を食べても美味しいなと思う。明日は3人で豊田市美術館に行く予定。小さな観覧車や乗り物がある公園があるらしいので、そこにも行けたらいいなと思っている。

行った本屋さん  |  千代の介書店
買った本  |  『雪と俳句』

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