『確率思考の戦略論 USJでも実証された数学マーケティングの力』
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2020-01
私の生業の1つに、企業ブランディングというものがある。
世の中、何を持って天職と言えるのかは分からないが職業・コピーライターであり、整理整頓と短い言葉におさめるのが得意な自分にとって企業ブランディングというものは相性が良い。ほぼほぼ経営者やその周りの人と対峙して、仕事を進めていく企業の価値や約束などを一言にまとめる「コンセプト」や、ロゴマークを開発し、少しずつ企業のあり方や戦い方をまとめていく。そして、次のフェーズでは戦いながらチューニングしていく。
企業の経営者や同業者(デザイナー的な人たち)からよく聞かれる質問がある。「なぜ、ブランディングは必要なの?」「なぜ、コンセプトを構築するの?」、と。答えは明白である。企業がコンセプトを作って、デザインを整えて、戦い方を見極めて実行して、ブランディングし続けるのは、確率を上げるためだ。ブランディングしたから、コンセプトを構築したから、ロゴを作ったから、100%売れるわけではない。顧客や取引先から指名される確率を上げるのが仕事。ほんと、それくらいしかできない。ただ確率を上げるためにできることはたくさんあるし、今まで当たり前と思われていた不要な手続きや作業を省くことができるのでコスパも良い。
企業の確率を上げることとコスパを良くすることが、私の仕事。そんな中で最高の教科書が元USJ・森岡毅さんの考え方がぎゅっと凝縮されたのが「確率思考の戦略論」。この日本には、フレームワークや方法論が多すぎる。そんな中で唯一使える本。とても仕事に役立っている。ただし、本書の半分以上、何が書かれているのかはまったく分からないが。
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『確率思考の戦略論 USJでも実証された数学マーケティングの力』森岡 毅