『愛と家事』
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2020-01
これは私の本かと思った。ページをめくるたびにいろんな思いが出てきた。
私の母は厳しい。そして人に頼らず全て完璧にする母。私はそれが時に重くしんどかった。似合いもしないファミリアを着て 三つ編みをしてピアノに通うそんな幼稚園時代から。幼稚園時代ははしゃぐ子供がうるさく感じられ幼稚園にあった図書館でほぼ過ごした可愛くない子供だった。
年頃になっても、門限は早いし私の服はひどく非難され着替えさせられるし、しんどかった
お嬢様だった母にとって、私のような娘はよくわからなかったと思う。そんな母に逃げるかのように早くに結婚した。母には猛反対されたけどただ家を出たかった。
ただその土地では母が言うように本当になじめず体も壊し私は相当無理をしていたんだと思う。ほれみてきたことかと母に言われるのが嫌でなかなか言い出せなく11年が過ぎた頃に元夫の裏切りがわかった。何度も裏切りは あったが、最悪の裏切りだった。
そして私の十一年の逃亡?は幕を下ろしまた実家に帰った。
そして今の夫と出会い再婚が決まった。実家で同居が始まった。
そのころからまた母のこうしなきゃいけないルールがしんどくなってきた。このままじゃ私は大事な夫を失うと思った、このころの母との関係は最悪だった。そして引っ越しすることにした。
引っ越しの準備をしている時に、父を亡くしてしんどい母に向き合えなかった自分の不甲斐なさに泣いた。
何もかも自分で選択してきたのに母を責めてきたなと思った。
愛があるから家事をするのでも家事をするから愛があるのでもない
今になって私はやっと結婚というのをしてるんだと思う。全く帰ってこない元夫、実家に帰りたくないからいろんな不貞を飲み込んできた私。今の夫は家族というのを大事にしてくれて、子供のことを一緒に考えてくれる。あれやっとけよと一方的な押し付けもなく、ゲラゲラ笑いあえる関係。
そして今は母と結構仲が良い。昨日も胃腸炎になった私(40歳)を病院まで送ってくれた、心やさしき人。
いろんな人のせいにしないで、もっと感謝しよう、と年頭に思った。
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愛と家事 太田明日香 著