『愛を返品した男 物語とその他の物語』
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2019-02
訳者のあとがきには、「読者の皆さんは、この本に収録されている63編の作品を読んで、著者をめんどうくさい人だと思いませんでしたか?訳者はそう思いました。(論題風)」とあります。
思いました。相当めんどうな人だと思いました。(もちろん言い意味で)
この本の63編の短編集は、たくさんのユーモアとシニカルと、ちょっとした愛で溢れています。ちょっとした愛っていうのは、箱にいれて「はい、愛です」っていうようなものではありません。勢いよく愛を床に投げつけてきたれども、ちょうど自分の手の届く位置に投げつけられた愛を、「あ、これは投げつけられたけど、手に届くから愛だ」って自分が思うような愛です。
63編の作品の中には、『ロマンス、第1章』、3つの会話で構成されたお話なんかもあります。そんな短さでもお話。その3行に惚れ込んで私は、この本を買いました。
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「愛を返品した男 物語とその他の物語」B・J・ノヴァク/山崎まどか訳