「探偵が謎解きをする場合、つぎのことばではじめなければならない。『さてー。』」
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このシリーズの好きなところは3つある。
ひとつ、児童向けだからといって手加減なく、一人前の読者として扱ってくれるところ。
ふたつ、謎解きの前に、読者に挑戦状を出してくれるところ。
みっつ、絶対にHAPPY ENDで終わるところ。
教授との出会いがきっかけで、成人向けの推理小説を読むようになった。教授や亜衣ちゃんの会話、教授の洋館の本棚……出てくる小説に興味を持って、調べたり、読んだりした。小栗虫太郎に横溝正史、夢野久作、江戸川乱歩、アガサクリスティ……。だが、江戸川乱歩以外は、小学校の図書館に所蔵されてない物ばかりで、探すのに難儀した記憶がある（当たり前っちゃ当たり前、ということは、なるほど読んでわかった）。
小学生の私には難しい本も多くて、熟れるまで「積ん読」してお漬け物状態にした。亜衣ちゃんと同じ年頃になってようやく読めるようになり、小説漬けの日々をエンジョイした。著者のことばを借りるなら「赤い夢の住人になった」。ありがとう、教授。
“Good Night, And Have A Nice Dream.”

『そして五人がいなくなる』はやみねかおる