『漱石全集を買った日』
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2020-01
古本屋の店主と、古本が好きなお客さんの対談集。ツイッターでフォローしている方の多くが読んでいたので、気になっていた本。
古本好きの二人の会話の中身が濃くて圧倒された。自分が書店員の時に交わしていた文学談義ときっと同じな筈なのだけれど、なにか違う気がして。それはきっと、今を生きていない作家さんたちの息遣いがお二人を通して伝わってくるような、そんな勢いがあったからかもしれない。
名古屋へ向かう新幹線で読んでいたら、藤が丘駅近くの「千代の介書店」という古本屋さんが紹介されていたので行ってきた。清水さんも話されているのですが、上から下までぐるりと圧巻の本棚!高齢のおじいちゃんが一人で営業されていて、後継者もいないとのこと。いつまで営業できるやら…と仰っていたので、気になる方はぜひ訪れてみてください。
古本に目覚める人、新刊書店で買う人、図書館で借りる人。本当に本が好きな人は、これらをうまく使いこなしている気がする。
ずっと新刊を売る書店で働いていたものだから、あまり古本屋に行くことがなかったけれど、この対談集を読んでいたら、古本屋にも行ってみようという気持ちになってきた。
「漱石全集を買った日」山本善行×清水裕也