画家で絵本を買ってしまうことがあります。内容はあとからついてくるという具合なのですが、でも、やっぱり好きな画家が描いている絵本は、内容もとっても好みなのです。今回ご紹介するのもそんな１冊。

 「あなたがうまれたせかいはすてきです」から始まり、太陽や風といった自然が人や動物、植物、物や建物いろんなものに対等に降りかかります。あたりまえのことが実はいちばんすてきなことだと教えてくれる絵本です。

疲れた時にぱらりと読んでみると、なんだかほっとします。

少し前からバイトを始めました。初めて経験することも多く、10年ぶりくらいにすべての作業を誰かに確認しながら、仕事を覚えていく新鮮さと、忙しい時に不明点を聞くタイミングの難しさ、そしてちょっと慣れたくらいから増えた小さな失敗。

家に帰り、あーって思いながら、この絵本を眺めます。

そうすると失敗もみんなが経験するあたりまえなことで、失敗ができるのも実はすてきなことなのかもなぁと思えてくるのです。でもやっぱり、明日は成功させたいなとひそかに思ったり。

「あなたがうまれたせかい」ウィリアム・ホール　ぶん/ロジャー・デュボアザン　え/ほしかわなつよ　やく