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ほんの処方箋

-26歳女性 N.Aさんの悩み-

私は、大学を卒業して就きたい職業があり、就職活動していましたが、上手くいかず、今はたまたま合格した地元の公務員として働いています
職場の人は優しく、周囲の人からは安定した職につけてよかったねと言われることも多いです。勤務条件等の環境は確かに全く問題ありません。
ただ、26歳になり、人生一度きりだなぁという事を考えるとこのままでいいのかなとよく考えてしまいます。
自分にしかできないこと、自分の好きな事を仕事にしたいなぁという気持ちが漠然とあります。しかし、前に希望していた職(マスコミ関係)は、既に結婚して、地方で暮らしているため、もう一度挑戦したいとは思いません。
自分にしかできないことってなんだろう、自分のしたいことってなんだろう、全く見つからず、このまま年を重ねていくと挑戦することも難しいと思い、焦りとモヤモヤがあります。
そんな人生の迷子の私に、おススメの本はありますでしょうか。教えてください。

私は現在35歳のコピーライターなのですが、29歳で独立して数年は物事がうまくいかず、焦りとモヤモヤの連続でした。そんな中、ひょんなことでスタジオジブリ・プロデューサーの鈴木敏夫さんのラジオを聴く機会があり、遅まきながら彼の存在を知ります。彼に感じるところがあったのでしょう。そこから鈴木敏夫さんを心の師匠とし、彼のラジオはもちろん著書もくまなくチェックし、考え方だけではなくしゃべり方も真似しました。
鈴木さんには石井朋彦という弟子がいます。「自分を捨てる仕事術」という本は、石井さんが鈴木さんからの教えをしたためたもの。石井さんは自我が強く、周囲と協働するのも難しいくらい自分勝手だったそうです。スタジオジブリをクビ直前で、鈴木さんの下につくことに。
鈴木さんは、石井さんに徹底して自分のことを真似るようにと伝えました。その期間、実に3年間。真似することだけ。石井朋彦さんは現在、別のアニメーション会社のプロデューサーとして大活躍しています。
「何をするかよりも、誰とするか」ということを大切に日々を過ごしていているのですが、思いがけない仕事に取り組むことがあります。私が常に大切にしていること。もちろん、このことは鈴木敏夫さんも大切にしていることです。少々、長くなりました。もしかすると誰かを徹底的に真似ながら、コツコツ地道にやっていくことで人生の迷子にとって開かれる未来があるのかなと。長くなってすみませんが、お役に立てれば幸いです。

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自分を捨てる仕事術 鈴木敏夫が教えた「真似」と「整理整頓」のメソッド / 石井 朋彦 (著)

はじめまして。こんにちは^^
本当にこのままでいいのだろうか、動き出すなら今がいいんじゃないだろうか、だけど本当にしたいことって何なのだろう、今の落ち着いた環境から一歩踏み出すほどにしたいことって・・・と、私自身も考えていました(つい最近も)。
そして漠然とした不安は解決しないまま、なんとなく過ぎていく日々に嫌気がさしたり、このまま生きていくんだろうな、と今の現状に満足しようとしてみたり(勿論今も幸せなのですが・・・)。そして、それさえも曖昧で、立ちすくんでいる自分がやっぱりいやになったり。
そんなあなたへ(私にも)、おすすめしたい本は柚木麻子さんの「ランチのアッコちゃん」です。
代わり映えしない毎日に、何か変えたいならば、考えないで動くこと。それが失敗でも成功でもきっと何かには繋がっている。それが例えばランチをいつもと少し変えるだけでも、もしかすると何かは変わるかもしれません。何も変わらないなんてことは、きっとないんだろうな、そんなことを教えてくれる本。
今の漠然とした不安がいつかの自分の糧になりますように、願いを込めて。
303号室住人より。

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ランチのアッコちゃん/柚木 麻子

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