『私の好きな色500』
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2020-01
2019年1月から7月まで BIBLIO APARTMENTの405号室に住んでいた方の本棚にあった一冊
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色が好き。色は楽しい。まずはそこからはじめたい。
仕事と趣味が相まって色に関する本をたくさん持ってるのだけど、色の本ってだいたい種類が決まってて。似たり寄ったりが多い中でちょっと特殊なやつがこれ。
フェリシモが開発した500色の色えんぴつ、その解説書な本。1色ずつ色の特性とその色を好む人の性格も掲載。よくまぁ500色も書けるもんだと感心するけど、わたしが気に入ってるのはそこじゃない。
この本の1番の魅力、おもしろさ、それは色のネーミングだ!
本を手にして数年後の昨年、ご縁あってフェリシモから色えんぴつをレンタルさせて頂き企画したワークショップで使うことができたのだけど。500色を前に目を輝かせてたその時、パッと目に留まった色の名前が
「ラムネのあぶく」だった。なにそれかわいい。実にときめいた。参加者みんな色の名前おもしろいねーなんて言いながら色を楽しんで、子どもたちは
「輪切りのレモン」よく使ってたな。とても思い出深い。
変なネーミングだと「清少納言のあこがれ」「若返りの泉」「謎めく無人島」などいろいろあって。名前だけだとピンとこなくても、色と名前を合わせて見るとイメージできちゃうんだよ。その風景を、そのストーリーを、感じることが出来る。その感覚がわたしは大好き。これはそーいう遊びが出来る本。詩的でイマジネーション膨らむ色の名前500、それが他の色の本にはない特別な要素。色の意味とか二の次、色の世界で遊ぶことが大事。もちろん理想は、色えんぴつと合わせて使うのが1番いいんだけどね。本だけでも十分遊べます。
ちなみにネーミングは本の著者である色彩のプロ、ではなくフェリシモの社員数名で考えたそう。最高か。いつかその人達にインタビューしてみたいと密かに願ってることはここだけの話。
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「私の好きな色500」 野村順一