『しょうがの味は熱い』
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2020-02
不安も焦りも、もちろん裏切りもない。
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困ったように笑いながら「ダメじゃないんだけど、」と言った表情から先は、よく思い出せない。
私のどこがダメなのかは、もう、分からない。
でも、どうしても私じゃダメってことだけは、よく分かった。
甘え方が分からない私に、甘え方を教えてくれた。この人には、甘えてもいいんだ。そう思った。
じゃあなんであんなことしたの、あんなこと言ったの、は、頭の中をぐるぐるするばっかりだった。
indigo la Endの『はにかんでしまった夏』を聴きながら、また涙が出て困ってる。
私の欠陥、どこか教えて、直すから、じゃないと、ずっとここでぐるぐるしちゃうんだ、という言葉は、もう絶対に言えない。
『しょうがの味は熱い』綿矢りさ